特発性前庭障害

ハナノカイヌシ

2022年03月01日 16:11




はなさんがこの間なったお目目ぐるぐる病(←ボスが勝手につけた)、またの名を「特発性前庭障害」。
病名の前に「特発性」とついたら、だいたい原因がわからないのね~と思っていてください。

この病気、お年寄りのわんこに比較的よくみられます。
ある日突然、わんこがふらついて立てない、歩けないという状態になります。
この時、お目目をよく見たら、
目が勝手に多くの場合横に(縦や斜めの場合もあります)
勝手に動いてるのがわかると思います。
いわゆる目が回っている状態です。


原因不明、検査をしても特に異常が見つからず、
2週間ほどで自然に治るといわれています。


本当に昨日までなんの問題もなかった子に突然起こるので、
びっくりするでしょうが、まずは落ち着いてわんちゃんの安全を確保してください。

ボスの場合は、階段前にありあわせのものでバリケードを作って、
ネットでわんこ用ゲートをポチっとしました。

それから速やかに病院に受診。
お目目がぐるぐるになる病気はほかにもあるので、病院できちんと診断してもらってください。

確定診断はMRIなどが必要になりますが、
そこまでの設備はない場合が多いですので、
耳に異常がないか、だとか目が回っている以外の神経症状がないかなどを調べて、
除外診断をすることになります。


治療法は基本的にありません。
ただ、目が回って船酔い状態になって、吐いたり食欲がなくなったりするので、
吐き止めを使ったり、脱水を起こさないように点滴をしたりするのが主です。

ステロイドを使う先生もいらっしゃいます。
ただ、脳の精密検査を考えている場合、先にステロイドを使ってしまうと、
本当の病気が見つかりにくくなる場合もあるので、先生とよく相談して使ってください。

はなさんは最初吐き止めだけで様子を見ていたのですが、
食欲までなくなってきたのでステロイドを使い、それで食欲が回復しました。


特発性前提疾患は、最初にも書きましたが2週間ほどで自然によくなる病気です。

はなさんも外から見て明らかに目が回っている状態は5日ほど、
足のふらつきは2週間ほどでよくなりました。

「斜頸」と言って首をかしげた状態になって、それが戻らず残ってしまうことがありますが、
命にかかわるようなことはありません。

飼い主さんも落ち着いてお世話してあげてください。




あづみの動物病院
安曇野市豊科4311-1
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